治療と仕事の両立支援:治療開始時

治療が始まる前に確認しておくことはありますか?

1治療の見通しを確認しましょう

これからどのような治療を行うのか、治療内容についてあらかじめ確認しておきましょう。

手術についての
チェックポイント

  • 入院期間は何日くらいですか?
  • 手術の前に準備しておくことはありますか?
  • 手術によって、できなくなること、しづらくなること、仕事への影響はありますか?
  • 手術の後遺症(リンパ浮腫など)はありますか。
  • 元の生活に戻るまでにはどれくらいかかりますか?
  • 手術にかかる費用はどれくらいですか?
  • 手術後の治療スケジュールはどのようになりますか?
  • 手術後、してはいけないこと、気をつけるべきことはありますか?

薬物療法(抗がん剤・ホルモン療法)についての
チェックポイント

  • 治療の進め方や治療までの流れ(受診)を教えてください。
  • 治療は手術前に行いますか? 手術後に行いますか?
  • 1回の治療にかかる時間はどのくらいですか?
  • 治療が受けられる時間帯は決まっていますか? 土曜・日曜の外来はありますか?
  • 使用する薬の種類、予想される副作用とその期間、仕事への影響を教えてください。
  • 治療中、注意すべきことはありますか? 副作用への対処法はありますか?
  • 治療の後に、仕事(会社)に戻ることは可能ですか?
  • 治療にかかる費用はどれくらいですか?

放射線治療についての
チェックポイント

  • 治療は合計で何回実施する必要がありますか?
  • 1回の治療にかかる時間はどのくらいですか?
  • 治療が受けられる時間帯は決まっていますか? 土曜・日曜の外来はありますか?
  • 予想される副作用とその期間を教えてください。仕事への影響はありますか?
  • 治療中、注意すべきことはありますか? 対処法はありますか?
  • 毎回の治療の後に、仕事(会社)に戻ることは可能ですか?
  • 治療にかかる費用はどれくらいですか?

2治療と仕事の両立のために、担当医と職場の情報を共有しましょう

治療と仕事の両立を進めるにあたり、あなたの治療に対する希望や働くことへの思いを担当医へ伝えることは大切です。同時に、あなたの仕事内容に関してもできるだけ理解してもらいましょう。伝える際は、厚生労働省の「勤務情報を主治医に提供する際の様式例」などが参考になります。

勤務情報を主治医に提供する際の様式例
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11300000-Roudoukijunkyokuanzeneiseibu/0000170618.pdf

診断書を書いてもらう場合

診断書などの職場への提出書類に関しては、実際の業務や通勤に影響を及ぼす可能性のあることを具体的に記載してもらうことが大切です。この時、「○○すべき」などの断定的な記載より、「○○が望ましい」などの表現にも気を付けましょう。

診断書の提出が必要無い場合も、「治療の状況や就業継続の可否等について主治医の意⾒を求める際の様式例(診断書と兼用)」を参考に、就労の可否や配慮すべき事項などを担当医に確認するようにしましょう。

治療の状況や就業継続の可否等について主治医の意⾒を求める際の様式例(診断書と兼用)
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000198517.pdf

3治療のために利用できる制度を確認しましょう

治療をしながら仕事を続ける上で欠かせない情報が、働くことを支える「制度」です。
健康保険の加入状況やあなたの会社の社内制度について、あらかじめ確認しておきましょう。
公的な助成制度についての相談は、各医療機関の相談窓口や、がん診療連携拠点病院のがん相談支援センターでも受け付けています。困ったことがあったら、遠慮せず相談してみましょう。

健康保険など公的制度の例

  • 生活支援
    • ・傷病手当金制度
  • 医療費助成
    • ・高額療養費制度
    • ・限度額適用認定証
    • ・確定申告による医療費控除 など

利用できる社内制度の例

  • 休暇制度
    • ・年次有給休暇
    • ・私傷病休暇制度
    • ・積立休暇
    • ・永年勤続のリフレッシュ休暇 など
  • 勤務形態など
    • ・時短制度
    • ・フレックスタイム制度
    • ・在宅勤務
    • ・休憩室や医務室の利用 など

4周囲の人とのコミュニケーションを大切に

治療が始まると、仕事に影響が出てくることがあるかもしれません。
検査や通院など、職場に配慮を求めるのであれば、「配慮してほしいこと」「配慮が必要な期間」をきちんと伝えること。それとともに「今の自分にできること」を伝えておくことも忘れないようにしましょう。

  1. 1. 長くなるようなら休暇期間(短期間であれば必ずしも必要でない)
  2. 2. 職場へ依頼する配慮してほしい事項
  3. 3. お見舞い(入院中)などの可・不可、万が一の時の連絡先、連絡手段

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