食事編の調査概要
「乳がん患者さん400名の生活ニーズ調査」で「非常に辛かった/困った経験」として挙がった問題のうち、食事に関する項目について見てみると、「居酒屋など喫煙者が混じる飲食店に入れない」「味覚や嗅覚がおかしくなり、調理に困る」「お酒が飲みたくても飲めない」は、「2年以上」が経験者のうち過半数を占めるという結果でした。受動喫煙については治療後も継続的に注意していること、味覚・聴覚の問題、飲酒の問題は長期にわたって不安・不満材料となっていることがわかります。
患者さんが治療を達成するために、越えているハードルがこの困った経験の中に示されています。活動的な日常が制限されることでのストレス、楽しみや満足感の軽減や自身の役割(家庭での調理者等)への自信の低下など…時間が解決してくれることもありますが、将来的に再発防止や生活習慣病予防のために、変えたいことなどは、力を抜いて考えていきましょう。あなたを応援する家族・友人・メディカルスタッフが必ずいます。困った事を話してみることから始めましょう!
監修:淑徳大学 看護栄養学部 教授
桑原 節子